2021.12.16
スペラファーマ研究員が、日本プロセス化学会ウインターシンポジウム2021で、「2型糖尿病治療薬アログリプチンの不斉合成プロセスの開発とスケールアップ」と題して招待講演を行いました。
日 時:2021年11月26日(金)
主 催:日本プロセス化学会
演 者:スペラファーマ(株)製薬研究本部 アソシエイト・ディレクター 山田 雅俊
概 要:2型糖尿病治療薬として上市されているAlogliptinの不斉合成プロセス開発について発表した。
従来法では高価な原料である(R)-3-aminopiperidineが製造原料費の約70%を占めていたが、極めて安価
なnicotinamideを原料とする新規な不斉水素化反応プロセスを開発し得られた光学的に純粋な(R)-3-
nipecotamideを(R)-3-aminopiperidineの代替とすることで後のHoffmann転位を利用してAlogliptinに
誘導することが可能であった。本法は、原材料費ベースで約半分のコスト削減効果があった。また、一
週間製剤となるTrelagliptinへの応用へも可能であった。
武田薬品時代の研究成果であるがその不斉触媒技術は、スペラファーマに引き継がれて洗練化され様々
なプロジェクトでお客さまの課題解決をサポートし、迅速な医薬品創生に貢献しています。
References: Masatoshi Yamada, Sayuri Hirano, Ryoji Tsuruoka, Masahiro Takasuga, Kenichi
Uno, Kotaro Yamaguchi, and Mitsuhisa Yamano, Org. Process Res. Dev. 2021, 25, 327-336.
スペラファーマは今後も積極的な情報発信に努め、大手製薬企業と並ぶ技術力・提案力でお客さまの優れた医薬品開発をサポートすべく、全力を尽くしてまいります。
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