2021.04.26
製薬研究本部 山田雅俊らが米国化学会発行の学術雑誌「Organic Letters」に発表した論文がこのたび公開されましたのでお知らせします。
【原論文情報】
雑誌名:Organic Letters
タイトル:Highly Enantioselective Direct Asymmetric Reductive Amination of 2-Acetyl-6-Substituted Pyridines
掲載日:2021年4月23日
著者:Masatoshi Yamada*, Kazuki Azuma, and Mitsuhisa Yamano
URL:https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.orglett.1c00848
DOI: https://doi.org/10.1021/acs.orglett.1c00848
概要: 不斉還元的アミノ化反応は、有用な工業的不斉合成技術の一つとして、武田薬品時代から研究を続けています。筆者らは、入手容易で比較的安価なRu(OAc)2{(S)-binap}を触媒とし、窒素源にトリフルオロ酢酸アンモニウムを用いてテトラヒドロフランを反応溶媒とし0.8 MPaの低圧な水素圧条件において6位に置換基を持つアセチルピリジン類を高いエナンチオ選択性で対応する光学活性な一級アミンに変換できることを見出しました。また、これらの反応条件は、β-ケトエステルやβ-ケトアミドなどを基質とした場合も同様な反応結果を示し、幅広い基質適用範囲があることを確認しました。
本研究は武田薬品工業時代からスタートしたものですが、鍵となる不斉合成技術はスペラファーマに脈々と受け継がれています。
スペラファーマは培った技術と経験を活かし、これからもお客さまの課題解決をサポートし、迅速な医薬品創生に貢献します。
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